2014年5月30日金曜日

鬼の2000本ノック じゃなくて 2000本植樹

我が職場、鬼のイベントは必ずと言っていいほど前日に言い渡されます。


何のイベントか?


植樹です。


しかも


2000本。



野球のノックとかの練習のまちがいじゃないの?って思うんですが、違います。
こっちは、植樹の規模が違うんだぜ。

今回も前日に召集
「カナコ、絶対13:00には戻るから」と懇願され、
朝7:30にリマインドの電話。
日本人でもここまでマメな人あんまりいないかもということで行ってみる。


誰が行くんだ?と思ったら、今回はおそろいTシャツが配布されるということで、
みんな、時間通りにやってきた!!
(みんなおそろいTシャツ大好き、Tシャツ=驚異的な「人を動かす力」である。)

でもやっぱり出発しない。
カナコがもうすぐ帰っちゃうから写真撮ろうとか言い出して、
ここじゃイヤ、目的地でね♥とか言って車に乗れと促してみる。



途中でスタッフを2名拾うつもりが、1名とりこぼしたため、
ガソリンスタンドでさらに20分瞑想の時間を過ごしながらも、
ついに植樹地に着いた。

この場所は2009年に違法伐採されてしまったところ。
違法伐採者が入って来て値打ちのある木を切り倒し、
そのあと近所の人が入って来て薪になるような木を切ったり、
木の皮を調理材にするためはがして持って行ってしまう。
森は最終的にこうなる。



こりゃ、あんまりだ、、、
と感傷にひたってたけど、30分感傷にひたっても何も始まろうとしないので
「植樹はどうなっちょる?」と聞いてみた。


「スポンサーのセ●ナホテルも来てないし、苗木が届いてないから待って」


ん?


「植樹に来たのに苗木がないの??」

「きのう運ばれるはずだったんだけど、届かなかった」


「あ、そう」


↑ どうよこれ、この反応。
カナペ、2年で相当鍛えられました。
ボランティアに来る前だったら噴火してた。
でもこれも、許容範囲というか、想定内。
怒ったところでしかたない。という考え方を学びました。


もう、こうなったら何か楽しみをみつけなければ、、、
わたしの職場の相棒が遠くに消えて行くのが見えて、追っかけてみた。
「どこいくの〜〜??」


同僚はなんと山菜採りはじめていました。


採っていたのはこれ、エンスッガ(現地語)という植物


「これおいしいから食べてみて」と同僚のすすめに乗り、
植樹のつもりが山菜採りに目的変更。
とまりません。



足下凝視して歩いていたら、植樹のスポンサーがおな〜り〜
植え方講習会が始まり、




かなぺも、本来の2千本植樹にのりだしました。



ちょうどよかった、ちょっと脱線しますが、
ウガンダ女性に絶対かなわないものをこのタイミングでお話ししましょう。

ウガンダ女性は床を掃いたり、ふいたりするとき、
ものすごい姿勢良く、おしりを突き出して二つ折になって作業します。
わたしは上の写真のようにしゃがんで植樹してましたが、
同僚はこのとおり↓



頭に血が上ったりせんのかい?と聞いてみましたが、
そうでもないそうです。
床をいじったりするとき、ウガンダの女性はたいていこうしてきれいな二つ折りになります。
これは、わたしはできません。ヨガの先生のカナダ人の友人も「こりゃすごい、かなわない」と言って帰って行ったぐらいです。




さて、話戻って、植樹はどうなったかというと、


苗木が2000本用意できてないことがわかり、一通り植えて帰ることになりました。
かくして二千本ノックならぬ、二千本植樹はなくなりました。

暑かったので山菜はこの時点で相当クタっとなっていました。笑




最後に記念撮影。

かなぺの左側は、ウガンダ一番の高級ホテルの若社長です。スピーチうまい。

帰ったら15時。予想通り。
広報担当者はごめんねと言ってお昼をごちそうしてくれました。
なんという太っ腹!!




ちなみに、山菜のエンスッガは、小松菜を思い出させる様な味で泣けてきました。

2014年5月17日土曜日

カナペ、これやってみたかった、、、

帰国まで約一ヶ月!
やりたいと思っていたことをいろいろやってます。
今回は、マタツ(ハイエースの乗り合いタクシー)のコンダクター(客引き&料金徴収係)ごっこ!!
コンダクターごっこ実施中。夢がかなってかなり調子にのっております。かなぺの右は我が相棒!お客さん役やってくれてます。




すいません、最初に謝っておくと、実際に運行したわけではありません。
配属先が貸し切ったやつを、仕切らせてもらっただけ。笑

ウガンダには公共交通機関と呼べるものが、これか、バスか、乗用車の乗り合いか、トラックの荷台の乗り合いか、バイクタクシーか自転車タクシーしかありません。

わたしの移動手段として、300回以上はお世話になったであろうこの公共交通機関。
これまでも何回かこのブログには登場していますが、今日は細かくご紹介しましょう。


題して、、



車種はハイエースが使われています。
古いやつが主流です。

車内はこんな感じで和気あいあい。

休日出勤(鬼の2000本植樹)でも陽気な愛すべき同僚達


日本では10人乗りですが、後部座席部分のシートが改造されていて、3列→4列になっています。ウガンダの法定乗車人数は16人(運転手1とコンダクター1、乗客14)臭い人が乗ってくると、生き地獄に変わります。太っている人も罪深いです。


ビックリするのは、運転席と助手席の間にシートが増設されていること。


日本ではカップホルダーつき用具箱の部分ですが、そこを開けた状態にしてクッション置いてシートに改造されてます。やればできるものである。


基本は始発のところで客を集め、満員になったら出発します。

首都のタクシーパーク(ここは看板に行き先が書いてある、ここのスキマ駐車技術は必見)

満員になるまで、田舎とかで運が悪いと2時間以上待ったりすることもあります。
行き先がそれぞれの車の正面に書いてあるわけでもなく、コンダクターはずっと行き先を叫びます。
(行き先言わなくても、黙って乗ってくるお客もいて、どういう「阿吽」の呼吸だろうかといまだ解明されていない科学もあります)

ステージと呼ばれる停車場所がいちおう決まっていますが、バス停的な目印はありません。
ステージでなくても停車が大丈夫なところなら停まって下ろしてくれますし、空席があれば乗せてくれます。





このマタツ、乗っていると日本では考えられないことが起こります。

その①
目的地に向って走ることは走りますが、その過程はなんでもいいんです。
ということで、渋滞してたらいつも使うルートから予告なくはずれます。
おちおち居眠りしてると、「うわっ、ここどこだ??」とパニックになりますし、降りたいところから明らかに遠くなると拳に力が入ります。
初めて乗る路線だと、生きて帰れるかどうか覚悟して乗ります。
だって正規のルートは走ってくれてんのかどうかもわからんし。
誘拐だってあるかもしれませんしね。

その②
基本、殿様商売です。目的地に行くのを予告なくやめてしまい、途中で別の車両に乗り換えろと命令口調で言われます。

その③
コンダクターが途中で予告なく降りて、いなくなることもあります。
初めてこういう目にあったときは、あれ、おい、ちょっと、あんたどこ行くの〜〜?って動揺しましたが、運転手が面倒見てくれるので、まあいっかとなります。

その④
お客を乗せて運行中もガソリンスタンドであたりまえに給油しますし、空気圧が悪そうだったら測り直します。
もちろん故障もしょっちゅうです。そしたら、乗客みんなで文句言って、金をとりかえし、別のに乗り換えます。

その⑤
過積載とはなんのこと?という精神で営業します。
後ろの荷台部分には鶏がクタっとなって乗っていることがよくあります。
定員オーバーもものともしません、30人以上が乗っていたという証言もあります。
このとき警察が道路脇にいる場合は、コンダクターが隠れます。

その⑥
値段は予告なく変動します。通勤ラッシュという理由ならともかく、意味分からない理由で、値上がりしますが、乗客がタッグを組んで反論すると、戻ったりします。外国人のわたしでも、片言の現地語で反論すると態度が豹変して戻ることがあります。

その⑦
いけいけドライバーの場合、渋滞してブチ切れると、仁義なき歩道走行や夢の大逆走を披露します。恐ろしい反面、たいてい急いでいることが多い私は、心の中でガッツポーズ。「でかした、ドライバー、行け、行けーーっ!」と応援してしまいます。




いろいろあるけど、わたしのウガンダのあこがれの職業はこのマタツのコンダクターです。
なぜって、いや、この仕事ね、頭良くないとできないんですよ。

だって、誰がどこから乗って来たか、どこに座ってるか、いくら払っておつりがいくらかちゃんとしないといけないんです。
おまけに途中で人が乗ったり下りたりしますから、座ってる位置が変わるんでそりゃもう神経衰弱みたい。
しかも、空席を埋めるために、道端をずっと見ている。やせてないと乗客が困る。


わたしには、できないなあ。

コンダクターは高慢な態度だったりしてむかついたりもしますが、赤ちゃん連れた母さんが乗って来たりするとちゃんと大事そうに乗り降りのときに赤ちゃん受け渡し手伝ったり、ときには抱いてあげてたりするんです。
そんな優しい面を見ると、なかなかやるではないかと、見直してしまう。

たまに、運転手も乗客も全部グルでスリをする悪質な外国人客を狙ったマタツもいますが、わたしは、スられるどころか、降車時に財布を落としたらしく、気づかずに歩み進んでたら、あとからコンダクターが財布を届けに追っかけて来てくれたこともありました。

ちょっと仲良くなったコンダクターは、わたしの名前を覚えてくれていて、道をあるいていたら、車から名前を叫んで手を振ってくれたこともありました。

車内では偶然の出会いもたくさんあって、日本に留学してたとか、日本語勉強してた人と出会ったりしました。
ぼったくられないように、「この路線は2000シリングよ、払うとき気をつけて」ってこっそり教えてくれる人にもよく会いました。


運転手役ももちろん体験


こんなこと書いて、最後に犯罪被害に遭う可能性も捨てきれませんが、首都で使う分には、沢山走ってるから乗りたいところからすぐ乗れるし、満員御礼で運行すること考えたら、日本の、一台の車に1人しか乗ってない状況よりエコかもと思ったりします。
(こっちは排気ガスの問題とかあるけどさ)



日本に帰ったら、この乗り合いタクシー、恋しくなるんだろうなあ。




***おまけクイズ***
マタツはほとんど日本からやってきた中古車です。走行距離どれぐらいでしょうか???
メーターが改ざんされている可能性が大ですが、参考までにこの写真のやつを見てみてください。







こたえ







こたえ










トヨタはご存知でしょうかね?
自分とこの製品がこんなに頑張れるって。

2014年5月14日水曜日

カナペのまぶたに焼き付く大失敗環境教育ゲームの巻



きょうは大失敗に終わったけど、腹がよじれた環境教育ゲームのはなし。

ちょっと前なんですが、小学校の先生をしている同期ボランティアのところで、ゲームをやってきました。

森林伐採がどんどん進んでいるウガンダ。
わたし、どうしても子ども達に、「森がなくなったら困るんだよ」ということを伝えたかったんです。
で、考えたのが「森がなくなったら、酸素もなくなって大変よ」ゲーム
光合成や森の役割の話のレクチャーをしたあとに、実際に子ども達に酸素がなくなったら苦しいぞということを身をもって体験してもらい、木って大切なのじゃと思い知ってもらうのがねらいです。

100mぐらいのグランドを使い、スタートとゴールを設置。
100人のこどもを3つの役に分けました。

①鳥役の子ども(たくさん)・・・スタートの合図のあと息を止めて10秒後に出発。片足ケンケンでゴールを目指してもらいます。つらくなったら木役の子どものところに停まれば、一回呼吸ができます。

②木役の子ども(15人ぐらい)・・・ひたすら立っているだけ。伐採者役に5回斧で叩かれたらその場に倒れ、役目終了。

②伐採者役の子ども(5人ぐらい)・・・斧を持ってゴール方面から木を切るのが役目です。木役の子どものところに行って、5回振り下ろしたら、木が倒れるので、倒れたら、次の木を切りに行きます。


小学校隊員の同期には、「これはルールの説明を相当しっかりやらないとね」と言われました。
なにしろ、こういうルールや役割がいろいろあるゲームというのをやり慣れていないということなんです。それに、人数が多すぎてとにかく指示をきちんと聞かせるということが難しいらしい。
う〜〜〜ん、聞けば聞くほど不安がいっぱい。
これはやばい。

でも、とりあえずやってみなけりゃわからない。

まず、説明に15分かけました。笑





立候補で役割分担しました。

で、ぶっつけ本番でやってみました。



さあ、木役と伐採者役をグランドに配置、それぞれ、斧を振り下ろす練習と倒れる練習もしました。

鳥役は、とりあえずスタートの位置につくまでに5分かかりました。


さあ、スタートといきたかったんですが、、
でもその前に、モチベーション確保のため、ゴールにバナナを置いたんです。
置くかどうか、最後まで悩みましたが、結局置きました。
これが、、、アカンかった。

鳥役の子どもの目がライオンに変わってしまったわけです。


スタート!!
息をとめて10秒数えたあと、鳥役がケンケンで走って行きました!!




あーーーっつ、あーーーー!!!!!

もうバナナがないっ!!!



一瞬でした。
こいつら、忘れてたけど、アフリカ人だった。。。

わたしのまぶたに焼き付いたのは、鳥役の子どものケンケンの跳躍力のすごさ。
100mぐらい距離あったのに、3段飛びぐらいで行っちゃったあぁぁ。
あの跳躍、今も目を閉じると浮かんできます。。。

そのあとはカオス  &$"%()0==!'#"$&'()0!!!!!
バナナを手にしたやつらは得意げに食べ、木役は真面目に倒れてたのもいますが、バナナが食べれなくて、マジで泣いていたのもいました。伐採者役が一番まともでちゃんと仕事してたのは覚えています。


このゲーム、なんと説明に15分、本番は5秒という大失敗に終わりましたが、わたしたち主催者はもうおかしくてしょうがなくて、笑いこけました。

いちおう、まとめをしなければならず、こどもを集めて、いわゆる「ふりかえり」をしたんです。





かなぺ「それぞれの役から、代表の人、一言感想を言ってください」

木役「バナナが食べれなかった」

伐採者役「木をいっぱい倒した」

鳥役「バナナ食べれた」


かなぺ「鳥役の人、酸素がなくて苦しかったかい?」

鳥役「YES!」(注:ウガンダのこどもたちはYES NOクエスチョンをすると必ずYESと答えます。)

かなぺ「酸素をなくさないためにわたしたちができることは?」

鳥役「森林保護!!」

かなぺ「よしっ!! 終わりっ!!」




ということで、終わったのでした。
環境教育隊員としては、間違いなく失格でしょう。








2014年5月4日日曜日

かなぺ ついにNHKラジオに、、



カナペ ラジオに出ます。

Misha アフリカの風という番組です。

2回に分けて出ます。5分程度です。
5月6日23:00− 
5月13日23:00ー

らじるらじるでも聞けるそうです。
http://www3.nhk.or.jp/netradio/
(てか、わたしはらじるらじるなんて知らなかった。2年も日本を離れているとよくわからん)


【かなぺの言い訳】
電話で話したんですけど、なんか音がとぎれとぎれで、間もあって、MISHAさんが何と言っているのか良く聞こえず、原稿ボー読みなところがあります。あいづちも不自然かも。自分ではがっくりなかんじです。

許して〜〜、でも聞いてみてください〜〜